前回の第11話では、Webマーケティング業界の仕事の特徴や働く人(Webマーケター)の特徴や会社文化、将来性について詳しく解説してきた。
前回のあらすじ
Webマーケターの仕事の特徴
・仕事が多く忙しい(特に支援会社)
・華やかなイメージがあるが地味な仕事も多い
・集客という売上や実績に直結する仕事でやりがいは大きい
Webマーケティング会社で働く人の特徴や会社の文化
・若い人が多く平均年収は普通
・30代で転職する場合は年下の上司
・自由な社風のWebマーケティング会社が多い
Webマーケターは市場価値が高く、将来のキャリアプランの可能性がたくさんある
・需要が多く、市場価値が高い
・時代の流れもあり将来のキャリアプランが豊富
今回の第12話ではWebマーケティング転職における企業の選び方や応募時に見ておきたいポイントについて解説する。
目次
Webマーケティング企業の選び方
企業のタイプで選ぶ(事業会社/支援会社/広告代理店)
「Webマーケターとして働く」「Webマーケターになる」とひと言でいっても、働く会社の立場によって働き方は全く異なる。
Webマーケターとしての会社の立場は、大きく次の2~3つに分かれる。
事業会社 | 商品やサービスの製造や販売をする。メーカーなど。 (例:トヨタ自動車、花王) |
(専門の)支援会社 | 主に事業会社向けにSEOやWeb広告など専門的なWebマーケティングやWeb制作案件などを提供する。SEOコンサルタントなど。広告代理店よりは狭く深く。 (例:株式会社才流、オプト、セプテーニ) |
広告代理店 | 主に事業会社向けに総合的な広告、PR案件の受注をし、成果物を提供する。専門の支援会社よりは広く浅く。 (例:電通、サイバーエージェント、博報堂) |
事業会社のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・マーケティングの全体像をつかむ経験が可能(ただし自社の業界や案件のみ) ・支援会社よりは年収が高い傾向 ・安定性 | ・成長のスピードが支援会社よりは遅く、Webマーケティングの専門性がつきにくい(事業会社のベンチャー除く) ・未経験でのWebマーケ転職では求人がほぼ無い |
支援会社/広告代理店のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・Webマーケティングの幅広い経験やスキルが可能(ただし支援会社の中にはSEOしかやらない、広告しかやらないという専門性にこだわった会社もある) ・成長のスピードが早く、専門性もつきやすい | ・マーケティングの全体像を把握しにくい ・クライアントの予定に左右され時によっては激務(クライアントの元へしばしば出向く、常駐もある) ・年収が千差満別(平均すると事業会社より低い) |
事業会社としてWebマーケティングを扱うか、支援会社としてWebマーケティングを提供するか...
どっちが良いかはその人次第のため、何とも言えないが、自分で設定した「転職の軸」に沿った形で選択するがベストだと言える。
30代未経験でWebマーケティング転職するには?
もしあなたが20代なら、事業会社のWebマーケティングを行う部署で育成前提での採用の可能性もある。
ただし30代はスキルや経験がないと、いきなり事業会社での採用は厳しい。
感染拡大で事業会社側のDXやWebマーケティングを急に社内で推進しないといけないようになったケースが多い。
またお客様からの需要も急拡大したため、即戦力のWebマーケターが欲しい訳だ。
そこに未経験の30代が入社してきたとしてスキルや経験がないとお荷物になってしまう可能性が高い。
ただし、Webに疎い業界や企業でこれからWebマーケティングに力を入れようとしているような大手を除く事業会社ならワンチャン30代未経験での求人はあるかもしれない。
ただし30代未経験で内定が出たとしても、自分にWebマーケティングのスキルが付くかどうかは自分の努力次第。
会社に育ててもらおうとすると失敗する。
Webマーケターは常に最新の知識やトレンドを勉強し自分の中でアップデートし続ける必要がある。
もし内定を取るということだけに執着する、何が何でもWebマーケターになりたいという場合なら、事業会社よりも支援会社側のWebマーケターを狙う方が確率は高い。
また、もし絶対に事業会社側が良いと言うことであれば、自分の今いる会社(あなたが現在事業会社で働いていることが前提)で職種を「Webマーケティング」「Webマーケター」にチェンジする方が可能性高い場合もある。
本当に転職すべきなのか現職に残る選択肢もある。
可能性を確認しよう。
または、次の次の会社を本命にして、次の会社では実績作りや経験作りをするため、あえてWebマーケティングの支援会社で働き、数年後実績や経験を積んで再度、事業会社への転職を狙うという手もある。
支援会社を志望していないとしても、一旦の期限つきなら乗り越えていけるかもしれない。
事業会社側のWebマーケター求人は大概、Webマーケティング実務経験2~3年以上というケースが多くなっている。
企業の規模や特性で選ぶ(大手/中小/ベンチャー/スタートアップ)
大手企業 | 決められた基準はないが社名を言えば誰もが知っているような有名企業。 これまでは生え抜きの社員でWebマーケティングの部署を構成することが多いが、近年はWebマーケ経験者を中途採用で迎えるケースも多くなっている。 中小と比べて転職や異動が多く、仕事の幅も狭い(配属の部署でやることが決まっており裁量権は少ない) ただし社会的信頼が厚く、中小よりは年収も高く福利厚生も充実していることが多い。 ただしベンチャーやスタートアップのように会社としての成長はあまり期待できない。 |
中小企業 | 日本にある会社のうち99%以上が中小企業。 例えばメーカーなら資本金が3億円以下で従業員数が300人以下であれば中小企業となる。 大手に比べて転勤が少なく色々な経験ができ、出世も早いが大手と比べて安定や年収は低い。 中には有名でなくても非常に優良な中小企業も多く存在している。 |
ベンチャー企業 | 既存のサービスやビジネスを元にさらに新しいサービスやビジネスを展開する企業。 会社としての歴史は浅く従業員数も少ないことが多い。 スタートアップよりも中長期的に成長や成果を狙っている。 |
スタートアップ企業 | まだ世に無いような新しいサービスやビジネスを展開する企業。 会社としての歴史は浅く従業員数も少ないことが多い。 新しいことや革新的な仕事が多く会社としても成長過程であることが多い。 特にIT周りの業界に多い。 ベンチャー企業よりも短期間で成果を出すことを狙っている。 |
「転職の軸」は人それぞれのため、一概にどれが良いかは言えない。
だが、選ぶ会社の規模や特性によって、「どれくらいの幅の仕事ができるか」「スキルを学ぶ速度や仕事のスピード」「会社として成長段階かどうか」「年収や安定性はどうか」が変わってくる。
そのため、あなたの転職で「何を重要視するか?」で選ぶ会社の規模や特性も変わってくることは念頭においておくべきだ。
仕事の幅 | 仕事のスピード感 | 自分の成長・スキル | 年収 | 安定性 | |
大手 | × | × | △ | ◎ | ◎ |
中小 | ○ | △ | △ | ○ | △〜○ |
ベンチャー | ◎ | ○ | ○ | △ | △ |
スタートアップ | ◎ | ◎ | ◎ | ×〜△ | × |
ベンチャーやスタートアップを選ぶ場合は仕事の内容ではなく、企業としての方針や理念にどれだけあなたが共感できるかを大切にした方がよい。
(求人を出している時の仕事内容は○○だったけど、入社してすぐに戦略や戦術が変化し、仕事内容がすぐ変わったというケースもある)
もし、「これと言ってやりたいことがない」「とにかく何でも良いからWebマーケターになりたい」という場合は・・・
入社後の選択肢をある程度残す意味でも、できれば大手もしくは総合的にWebマーケティングを扱っている支援会社や広告代理店が良い。
Webマーケティング周りの職種や仕事内容(施作)を理解して正しく選ぶ(他の業務との兼任のケースもある)
Webマーケター/Webマーケティングとひと言で言っても、企業によっては様々な意味で扱われることがある。
求人票に同じように「求める人材:Webマーケター」「仕事内容:Webマーケティング」と記載があっても、内容がまちまちであることが多い。
純粋なWebマーケティングの仕事だけであることも多いし、Webマーケティングと記載があっても実は色々な業務を兼任することもある。
詳しくは企業側や転職エージェントに仕事内容を確認するのがベストだが、WebマーケティングだけでなくWebマーケティング周辺の職種や仕事内容も理解しておこう。
Webマーケティング周りの職種や仕事内容は細かく分類すると様々ある。
人によってより1つのことを専門的に深いスキルや経験を持つケースもあれば、色々な職種や仕事内容を兼任したり、スキルを掛け合わせて他には居ないような存在のWebマーケターもいる。
また特定の施作に特化したようなWebマーケターも存在するし、特定の施作しか行わない専門特化型の支援会社もある。
例:SEO専門の支援会社のSEOコンサルタントなど。
職種や施作(仕事内容)を分類すると以下のとおりとなる。
Webマーケティング周りの主な職種
Webマーケター
主にWebサイトを使ってマーケティングを行なう人。Webを使ってメディアやサイトへ集客を行い、商品やサービスの販売やPRを行ったり、その仕組みを構築する。
求められるスキルや向いている人については第2話にまとめてある。
営業・コンサルタント関連
営業
支援会社や広告代理店に存在する職種。
外部からの依頼や案件を獲得したり、提案を行う。
コンサルタントを兼任する場合もある。
未経験でも求人がある場合が多い。
まずは営業でクライアントや社内の他の職種と一緒に仕事を進めるうちにWebマーケティングの知識を身につけその後、希望の職種へ配置転換する場合も多い。
Webコンサルタント
支援会社や広告代理店にある職種。
お客様やクライアントの販売実績向上や認知度UPのため、Webなどのデジタル媒体を使った施作を提供したりアドバイスを行う。
お客様やクライアントとのコミュニケーション力はもちろんニーズを引き出すヒアリング能力も求められ、Webマーケティング全般の知識が必要。
営業と兼任の場合もある。
サイト・ページ制作
Webデレクター
Webサイト制作・運営やWebを使ったキャンペーン施作において全体を管理したり指揮する。
WebデザイナーやWebライター、プログラマーとの調整が求められる。
Web周りの仕事の一定以上の経験が必要。
LP制作(ランディングページ制作)
Web広告などのバナーをクリック(タップ)するとリンクする販売ページをLP(ランディングページ)と呼ぶ。
販売したい・PRしたい商品の訴求を行い売上につなげる役割を持つ。
ライティング能力やUI UXの知識はもちろんデザインやコーティングを行う場合もある。
Webエンジニア/エンジニア
WebサイトやWebメディアのシステムを開発・設計・制作したり保守を行う。
Webコーダー/プログラマーとの兼任する場合もあるが、JavaScript、PHP、Pythonなどの言語でプログラミングを行うのが主な業務。
Webコーダーやプログラマー、Webデレクター、Webエンジニアとのコミュニケーションも必要。
Webコーダー/プログラマー
HTML、CSS、JavaScriptなどのWebページを構築するソースコードを操り記述していく。
Webサイトのレイアウトを崩すことなく表示させる役割を持つ。
ソースコードの理解はもちろんSEOやUI/UXの知識も求められることが多い。
派遣やアルバイトの人材が業務を行なっている企業もある。
Webライター
言葉の通り、Web上にある文章を書いている。
ただしライティングにもSEOライティングやコピーライティング、セールスライティングなど書き方にも様々な種類があり、成果や売上に影響が大きいと言っても良い。
副業や兼業・アルバイトでWebライターをしている人も多い。
Webアナリスト
Webサイトのアクセスを解析し、改善案を提案する。
Googleアナリティクスなどの分析ツールを始めExcelによる計算や統計など数字に触れる機会が非常に多い。
継続的に根気が必要とされる仕事でもある。
Webマーケター自身も計算や分析を行うこともある。
関連する資格は「ウェブ解析士」
デザイン関連
Webデザイナー
言葉の通り、Webサイト・Webページのデザインを行う。
見た目の美しさやサイト・ページの使いやすさによって成果や売上に影響する。
Illustrator(イラストレーター)やPhotoshop(フォトショップ)など専門のPCソフトを扱ったり、HTML、CSS、JavaScriptなどのコーディングを行うこともある。
Webデレクターや営業、お客様・クライアントとのコミュニケーションも求められる。
UI/UXデザイナー
Webデザイナーと一緒にくくられることが多い。
サイトやページの閲覧者(ユーザー)にとって快適で使いやすいボタン配置や画像配置、画面構成などを決めたり提案する。
広告関連
アカウントプランナー
広告代理店に多く見られる職種。
お客様やクライアントに対しWebをはじめとする広告に関する企画や営業、プランの提案行う。TVや新聞・雑誌などWeb以外の広告を扱うこともある。
規模の小さい企業では営業やコンサルタントが兼任する場合もある。
課題解決力やマーケティング能力が求められる。
Web広告運用担当
決められた予算の中で、何の広告を、どんな種類の広告を、どのように(何の媒体で)出すかを決めて、入札、入稿、管理を行う。
ただ広告を打つだけでなく、しっかりとPDCAを回して改善活動を行う。
様々な種類のWeb広告を扱う。
事業会社では自社のWeb広告を、広告代理店ではお客様・クライアントのWeb広告を扱う。
担当者(事業会社)
Webサイト運用担当
主に事業会社にある職種/ポジション。
規模が小さい企業では広報や総務の部署にあることが多く他の業務との兼任であることも多い。
主に自社サイトやECサイト、自社で運用しているメディアの情報更新(お知らせや最新ニュースなど)や管理を行う。
広報担当者
主に事業会社にある職種/ポジション。
TV局や新聞社向けにプレスリリースを発信し取材につなげ自社を世間にPRしつつこれらのメディアと継続的に良好な関係を保つことが求められる(メディアリレーション)
これらの取材対応はもちろん、緊急時に備える危機管理(不祥事が起こった時の対応など)、社内報の作成やイベントの企画運営も行う。
規模の大きな企業では広告宣伝の部署と分かれるケースが多いが、規模の小さな企業では広報担当者が広告や宣伝の業務を兼任する場合がある。
Webマーケティングの主な施作
SEO(Search Engine Optimization)
「検索エンジン最適化」のこと。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンにキーワードを打ち込み検索した画面の上位に自社サイトやお客様・クライアントのサイトを表示させる施作。
検索結果の上位に表示できれば、広告費などをかけずに継続的に集客が可能。
SEM(Search Engine Marketing)
「検索エンジンマーケティング」のこと。
「検索」という行動を通して、自社サイトやお客様・クライアントよサイトへ集客する施作。
上記のSEOや、リスティング広告・ディスプレイ広告、Googleマップ上に自社店舗を表示させる(MEO)施作などを総称してSEMと呼ぶ。
Web広告
インターネット上に掲載されている広告類のこと。
様々な媒体上に様々な種類の広告が配信されている。
TVや新聞・雑誌より費用を抑えられ(自由に設定でき)細かいターゲティングが可能(より狭く深く)かつ効果測定が全て数値で可能であるのが特徴。
主なWeb広告の種類は以下の通り。
純広告 | Webメディアにあらかじめ決められた期間の間、画像やバナータイプの広告を表示されるもの。 固定で掲載される場合もあれば、いくつかの広告がローテーションされる場合もある。 掲載1枠を買い切って定額を支払うパターンもあれば、広告の表示回数(インプレッション)に合わせて掲載料金を支払うパターンもある。 |
ディスプレイ広告/バナー広告 | Webサイトの決まった広告枠にバナーや動画、テキストを用いて表示させる広告のこと。 クリックすると広告主が用意したLP(ランディングページ=商品やサービスの販売ページ)へリンクすることが多い。 |
リスティング広告 | GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果画面に表示させる広告。 検索連動型で1クリック毎に広告費が発生する。 |
DSP広告 | Demand-Side Platform(デマンド・サイド・プラットフォーム)を通じて配信する広告。 広告の種類はディスプレイ広告であることが多い。 広告枠の入札がリアルタイムで行われている。狙ったユーザーに対して広告を配信できる。 |
リターゲティング広告 | 自社サイトに訪れたことがあるユーザーに対して、自社の商品やサービスの広告を配信する手法。 追跡型広告とも言う。 |
アフィリエイト広告 | 成果報酬型広告とも言う。 メディアや媒体の運営者(ブロガーやアフィリエイター)に自社商品の広告を設置してもらい、その広告から商品が売れたら事前に決められた広告費を支払う仕組み。 |
動画
YouTube、TikTokなど映像を使って商品やサービスの魅力を伝え、販売や成果はもちろんブランディングや見込み客の獲得、育成を行う施作。
YouTubeなどのプラットフォーム上に広告を投下する場合もある。
スマートフォンの普及と感染拡大によって、近年注目されている施作で様々な企業がYouTubeのチャンネルを開設しており、市場規模も拡大しており、需要があると言える。
YouTubeチャンネルの支援やアドバイスを行う支援会社や動画制作もセットで受注する広告代理店も増えている。
SNS
Twitter、Facebook、Instagramなどのソーシャルサービス、ソーシャルアプリを使って商品やサービスの魅力を伝え、販売や成果はもちろんブランディングや見込み客の獲得、育成を行う施作。
SNS上に広告を投下する場合もある。
スマートフォンの普及と感染拡大によって、近年注目されている施作で様々な企業がSNSアカウントを開設しており、ユーザーとの対話やファン同士の交流の場にもなっている。
インフルエンサー
企業が有名YouTuberなどのインフルエンサーに商品やサービスのPRを依頼する。
インフルエンサーは自身の動画プラットフォーム(YouTubeなど)やSNS(Instagramなど)で企業の商品やサービスを紹介する。
「案件」と呼ばれることもある。
CRM(Customer Relationship Management)
「顧客関係管理」のこと。
お客様(ユーザー)の情報や行動履歴を収集・管理・分析し、売上や販売につなげる手法。
例:お店でポイントカードを作りメールアドレスを登録すると、その人が興味がありそうなDMが送られてきたり何回か店を利用すると割引クーポンが自動で発行されるようなケース
顧客と良好な関係を維持し、継続的かつ効率的な営業活動、販売促進活動が可能。MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)、メルマガとも関係が深い。
応募時に見ておきたいポイント
広告やSEOの会社なら実物や現状をチェックしておこう
もし応募する会社がWeb広告やSEOに取り組んでいるなら、どんなWeb広告を出しているか、どんなリスティング広告を出しているか、どんなキーワードで上位表示しているかを必ずチェックしよう。実際の仕事をイメージできる。
また同時に同業他社(ライバル)となる企業がどんな広告を出しているのか、どんなキーワードで上位表示しているかも見ておこう。面接対策にもなる。
応募企業のサイト(特に採用サイト)は絶対に見よ
応募企業に採用ページや会社情報が掲載されている場合が多い。
中途採用のページが見当たらない場合は新卒採用のページでもよい。
チェックしておきたいポイントとしては、まず社長の考え方、社員インタビュー、社長や採用担当からのメッセージは見ておきたい。
特に中小、ベンチャー、スタートアップの場合は社長と距離が近いポジションで転職後も働くケースが多いため、馬が合うか、社長の考え方に共感できるかをチェックしておこう。
また社長が面接官であることも多いので、社長の理念や考え方を知っておけば面接対策にもなる。
その他、会社の沿革や歴史、思い、企業理念、ポリシーなど隅々までチェックしておこう。
支援会社・広告代理店は企業のサイトで集客できるのか?を見よ
応募するのが支援会社や広告代理店なら、その会社が本当にWebに強いのか?
はチェックしておきたい。
Webに強いはずなのに・・・その支援会社や広告代理店のサイトで案件をお客様やクライアントから受注できそうにない微妙なものになっている場合は要注意だ。
Webマーケティングを提供するのにWebで集客ができていないのは...少し怪しい。
そのような企業は営業の力が強く、飛び込みやテレアポをガンガン行ってお客様を獲得している「ザ・営業会社」であることが多い。
これが悪いという訳では無いが・・・もしあなたの「転職の軸」に合わないようであれば避けておきたい。
Webマーケティングのスキルや経験を早く積みたいと思っていたとしても結果もして、営業スキルしかつかなかった...という本末転倒になることもある。
(未経験者が営業を熱心に行うことでWebマーケティングの知識が付いてくるという場合もあるが...)
求人票の採用条件をチェック
転職サイトや転職エージェントによって画面の見方は多少異なるが、求人票と呼ばれる採用要項(年収や勤務地、条件、求める人物像など詳細をまとめたもの)が送られてくる。
「必要な能力・経験」「応募資格」をチェックして採用条件が自分に合っているか確認しよう。
採用条件の記載は以下のケースが多い
【必須】○○業務や○○の経験~●年
●年と一概に言っても、その業務を専属やっているか、兼任なのかによっても違うし、色々な業務の中の1つだったかで時間のかけ方も違うしスキルや経験もそもそも違う。
あくまでも企業側、人事側は目安で書いてある。
履歴書・職歴書が魅力的であれば面接に呼んでもらえることもあるので、少し年数が足りなくても応募してOKだし、薄く触ったとかでもとりあえずは応募可能。
ただしあまりにも経験やスキルと採用条件がかけ離れている場合は書類選考でガンガン落とされるし、転職エージェントからSTOPがある場合もある。
【歓迎】○○の経験・スキル ~●年
という記載があることも多いが、応募資格としては必須ではないので、スキルや経験がなくても応募OK。
ただしあった方がもちろん良いため、もし歓迎されるスキルや経験があって条件を満たしてあるのなら、職務経歴書に記載してアピールしよう。
書類選考通過率も高くなるし、面接でもアピールポイントとして使える。
無い場合であっても、その要件を満たすため自己学習していることや個人のブログメディアやSNSなどで実践していて熱意があることは伝えられると良い。
今回の第12話ではWebマーケティング転職 企業の選び方や応募時に見ておきたいポイントについて解説してきた。
次回の第13話では、ホワイト、ブラック企業の基準や見分け方について解説する。