2.応募企業・エージェント

14話:Webマーケティング転職 未経験応募(エントリー)時の注意事項や持っておきたい考え方

前回の第13話ではWebマーケティング業界における、「ブラック企業の見分け方」と「おすすめしない業界」そして「ホワイト企業・業界の特徴」について解説してきた。

前回のあらすじ

ブラック企業の見分け方(段階別の見分け方)

応募前に見分ける(会社別に見分ける)求人票で見分ける選考中に見分ける
・就職四季報を見る

・企業の口コミサイトも見る

・その企業がなぜ人を採用しようとしているのか、理由を知る
・転職エージェントや転職サイトで検索して確認
(求人票や会社案内がやたら情熱的
/ずっと中途採用を募集している/
不気味に給与が高い)

・社員数が数名で平均年齢が高いベテランばかり

・企業サイトや会社案内の「教育体制が充実している」にだまされるな
・面接で見分ける

・異様に採用ハードルが低い・すぐに内定を出す

・採用窓口担当(面接官)の顔を見よ

・退職者の動向をチェックせよ

・経営者が腹をくくっていない会社、組織はNG

・ブラック企業が多いとされる業界(Webマーケター職でもおすすめできない)

→業界が決まったら給料や働き方、将来性がほぼ決まる 
 
→ブラック企業が多いとされ、おすすめできない業界は、飲食業界、小売·アパレル、旅行代理店、消費者金融業界、損保業界、介護業界、教育業界(塾·予備校)、自動車業界、不動産業界、ブライダル業界、斜陽産業(車の部品メーカー/出版/マスコミ等) 

→これからの時代おすすめできない仕事・職種は、代替可能性が高い仕事、中途半端な仕事の立場、労力対効果が悪い仕事、守り要素の強い環境の仕事

・ホワイト企業・ホワイト業界の特徴

ホワイト企業の特徴ホワイト業界の特徴(参入障壁が高く、ライバルが少ない)
・残業時間が月20時間以下

・有給取得率80%以上

・評価制度/キャリアパスが明確で納得できる

・ブルーオーシャン領域で利益率が高い
・大学職員(私立大学職員)

・インフラ業界(鉄道/電力/ガス/通信)

・製造業·メーカー

・BtoB企業(化学、医薬品、タイヤ、電池、電子部品、化粧品、繊維)

・グローバルニッチトップ企業

今回の第14話では未経験でWebマーケター転職を狙う場合の注意事項や、Webマーティング転職における応募(エントリー)時の注意事項や持っておきたい考え方について解説する。

目次

未経験でWebマーケターへの転職を狙う時の注意事項

ほぼ間違いなく年収・給与は下がる

年収ダウン

Webマーケティング転職に限らず、全ての業界の転職者のうち、50%の人は年収が下がっているというデータがある。

特に未経験職種への転職の場合は年収が下がる確率はさらにUPする。

この覚悟がないと内定が出たとしても転職を決断するのは厳しい。

Webマーケティングの仕事内容や特徴を理解していないと厳しい

デジタルマーケティング

Webマーケティング転職で失敗してしまうパターンとして「イメージしていた仕事と違った」ということが多い。

Webマーケティングの仕事の特性上、地味な仕事もたくさんあるし、忍耐力が求められることもある。

また施作のトレンドが変わりやすいので、仕事内容もコロコロ変わることもあれば、最新の知識を常に学習することも求められる。

※Webマーケティング界隈やWebマーケターの特徴や文化は第11話を見て欲しい。

決して転職がゴールではない。

Webマーケティング関連の求人で「未経験OK」が稀に出ることもあるが、中身を良く確認することが大事だ。

飛びつきたくなる気持ちは分かるが実際には、レベルの低い(市場価値の低い)誰でもできる仕事の求人でブラック企業だったというパターンもある。

特にこれらの求人は30代でもOKであることが多いため要注意。

未経験なりに学習していることをアピールしないと厳しい

勉強

書類選考や面接で企業側に「未経験であるハンデ」を埋めるためにWebマーケティングを学習中であることをアピールできないと選考では受かりにくい。

現在、自分の意思で積極的にWebマーケティングを学習中であることをアピールしよう

Webマーケティング転職では未経験歓迎の企業は少ない。

そりゃ少しでも経験のある人の方が良いに決まっている。

あなたに学習経験やWebマーケティングに役立つ知識、経験はあるだろうか・・・。

ポートフォリオなど実績はあるだろうか・・・。

Webマーケティングのおすすめ学習方法

例えば「自分でできるWebマーケティング」として、ブログ運営やホームページ制作、SNSや YouTubeなど。

最近ではWebマーケティングのスクールなども開講されている。

自分でできるWebマーケティングの詳細は第6話、スクールの詳細は第25話を参考にして欲しい。

またはWebマーケティングで代替えがきくようなスキルや経験はあることをアピールしたい。

これに加え、IT・Web関連の用語や知識を勉強しておくのはもちろんだが、マーケティング全体に関する知識も勉強しておくと、なお良いだろう。
(基本の4P、3C分析など)

Webマーケターのポジションは人気で競争が激しい

競争

Webマーケティングは元々、市場価値が高い職種であった。

そして感染拡大によって、これまでWebマーケティングやWebマーケターを知らなかった会社や人にも、その存在が一気に知られるようになった。

その分、企業に用意されるポジションの数は増えているが、それ以上にWebマーケターを目指す人も増えた。

要するに競争が激しい。

安定感のある人気が高い大手事業会社なら、外からの転職者だけでなく、プロパー(もとからその大手事業会社に勤めている)社員とポジションを奪い合うこともある。

外からそのポジションを狙う場合、あなたが未経験かつその事業会社での勤務歴が0の場合はやはり、かなり厳しい競争となる。

さらに30代の場合は年齢がかさんでいる分、もっと不利である。

Webマーケティング転職 応募(エントリー)時の注意事項

1次面接にいくのが5社くらいになるように

面接

転職エージェントから求人票がたくさん送れらてくるが、手当たり次第に一括でエントリーするのは控えたい。

あなたの「転職の軸」に沿った企業をよく吟味したい。

目安としては1次面接にいくのが5社くらいになるようにしておきたい
(書類通過率から逆算すると応募は25社程度となる)

それ以上になると、各企業のことを深く調べたり面接対策を行うのが疎かになってしまい書類選考を通過しても面接で即落選というケースもかなりある。

ましては転職活動は、現職で仕事をしながら行う場合が多いため、現職が忙しいならなおさらである。

万一、手持ちの選考中企業の残りが少なくなれば、追加でエントリーする形にしたい。

また、新卒採用と違って中途採用は、より個別性が強く孤独な転職活動となる。

もちろん会社説明会はないため、自分で会社の情報を能動的に取りに行く必要がある。

転職エージェントを頼ったり、どう使いこなすのも結局は自分次第だ。

逆に応募数を絞りすぎてもダメ(内定でないことも)

比較

エントリー数が少ない状態で内定を獲得しても、比較対象が無くなってしまっては、良い選択をできる可能性が低くなる。

できれば1つの内定先に転職を決めてしまうのではなく、複数以上の内定があり、最終の意思決定をする時、比較対象にできる会社があった方が良い。

そのため、応募数を絞りすぎてしまうのも、それはそれでNGだ。

1次面接に行けば、大体その会社や業界について分かるだろう。

1次面接後でももちろん辞退できるし、選考をすすめて情報量を増やしてから選択することも可能だ。

書類通過率を高めるポイント

ちなみに転職における書類通過率は一般的に15-20%。

自分で応募する企業を決める場合、的外れなエントリーをしてしまい、選考を通過する可能性がない企業にエントリーし、書類通過率が低くなってしまうことがある。

でも優秀な転職エージェントであれば、この的外れを止めてくれるし、企業側にうまく推薦してくれることが多く、書類通過率を50-80%に高めてくれることもある。

目安としては書類通過率が20%を切る転職エージェント(もしくは担当者)は使わないでおきたい。

履歴書・職務経歴書

履歴書や職務経歴書は自分の「転職の軸」があり、「なぜ転職するのかの理由」が明記され、それを満たすだけの実績やスキルを証明できているかがキーとなる。

詳しくは第19話を見てほしい。

憧れの会社と入社できる会社は一致しない

会社

「会社としていいか」という軸と、「転職先としていいか」の軸は必ずしも一致しない。

大手だから、憧れだから応募したくなる気持ちは分かるが、それだけで選ぶと全部書類選考で落ちたということにもなりかねない。

また、応募する企業の財務状況は必ずチェックし、ネットの口コミも参考にしつつ、他社と比較しながら応募する企業を選んでいこう。

正しい会社選びのポイント6選

1.中途採用者を重宝できるカルチャーがあるか

→その会社に中途採用あがりの役員がいるかをチェックしよう。いるか、いないかであなたが将来的に出世しやすいかどうかが分かる。

2.自分の職種が会社の強みと一致しているか

→Webマーケティングが強い会社ならWebマーケターとして入社しよう。営業が強い会社には営業で入社しよう。あなたが将来的に社内でどれくらいの裁量権を与えられるかが決まる。

3.その企業の商品やサービスに触れる

→良かったことや改善点を自分なりにメモしておき面接対策にも使おう。
→ECサイトの例:配達が早いなら、開発や管理部門が強いし、品揃えが良いなら渉外や営業部門が強い。割引やプロモーションが良いならマーケティングや宣伝広告部門の部署強いだろう。

4.市場価値は高まるか

→詳しくは第2話を見て欲しい。

5.働きやすさ

詳しくは第11話第13話を見て欲しい。

6.活躍の可能性はどれくらいあるか

→特に30代にとっては非常に重要で年齢的にも結果が重視されるし、人によっては管理者やマネージャーのポジションに近いうちになることも考えられる。この際、自分にどれくらい活躍しやすいかという指標はかなり重要となる

会社を知り尽くし、自分に合っているか考え抜く

考える

応募時や面接前に会社のことを調べておくのは当たり前だ。
応募時に見ておきたいポイントについては第12話で詳しく解説してある。

応募後、面接〜内定に繋がっていくが、段階が進むに連れて、以下の2点は今一度、自分に対してまた面接官や企業の人事担当や配属予定先の上司に問いかけ、よく知っておく必要がある。

1.配属予定の部署だけでなく会社全体として、どのような仕事か知る

自分が何のために働くのか?会社の歴史や理念、ビジョン、ミッションに対して「この船に乗りたい」と思えるかどうかは何度でも確認しよう。

2.どのように仕事を実践するか

日々の業務内容、必要なスキル・技術、扱う商品、目標設定の仕方、部署の活動内容、待遇、採用条件、キャリアパス、報酬制度など選考の段階ではあまりイメージが湧かない またはイメージと現実にギャップがあることが多くある。

入社後、気持ちよく仕事をスタートし活躍するためにも入社前、できれば選考段階で出来るだけギャップは埋めておきたい。

ギャップを埋めるには企業側とコミュニケーションを取ることが求められる。

ポイント

企業側とコミニケーションを取るには転職エージェントを活用しながら、できれば入社するまでに3回以上は会社に足を運んだり、人事担当や配属予定先の上司から説明を受けたり、何らか会社と接しておきたい。

Webマーケティング転職 応募(エントリー)時に持っておきたい考え方

キャリアは会社に作ってもらうのではなく自分で作る

キャリア

現職が大手企業の場合、「会社にキャリアを用意してもらう」「給料はもらうもの」という考え方になってしまっていることが多いが、この考えは基本的に捨てた方が良い。

WebマーケターやWebマーケティング会社の文化や風土として、自ら最新の情報を学習し「キャリアを自分で取りにいく」「年収を自分で上げにいく」という考え方を持っておくべきだ。

特に未経験でWebマーケターを目指す場合は、「セルフスタート」であることが求められる。

多忙

Webマーケティングの手法やトレンドは早いスピードで急激に変化する。

そしてコロナ禍でDXが加速しWebマーケティングの需要が高まってる今、Webマーケティング界隈は大忙しだ。

会社も未経験のあなたや入社したてのあなたに付きっきりで1から教えているような余裕はない。

会社は学校ではない。

自ら積極的に学び切り開いていく姿勢が問われる。

特に30代の場合は、若手に教えるまたはマネジメントまで期待されていることが多い。

30代未経験でセルフスタートでなければ非常に苦労するだろう。

転職はCSよりESを重視せよ

従業員

商品やサービスのCS(お客様満足度)が高い企業へぜひ入社したいが、CSと一緒にES(従業員満足)も必ずチェックしておきたい。

ESの先にCSがあり、良いCSを生み出すためには良いESが求められる。

口コミサイトを活用したり、面接の場で、社員の満足度調査などを注意深く確認しよう。

いつでも転職できるような市場価値の高い優秀な社員が在籍しているが、それでもその社員が転職しないような会社が最強だ。

市場価値が高い人が集まっている会社のほうが、働きやすいし、あなたのスキルUPや市場価値を高めるにあたって良い影響があるはずだ。


今回の第14話では未経験でのWebマーケター転職を狙う場合の注意事項や、Webマーティング転職における応募(エントリー)時の注意事項や持っておきたい考え方について解説してきた。

次回の第15話では、サイト管理人のれってぃ係長が実際に応募した業界やWebマーケティング企業、今後伸びそうな業界についての考察を行う。

  • この記事を書いた人

れってぃ係長

33歳男 | 関西在住 | 社会人11年目(法人営業5年〜広報3年〜自社メディア運営4年目) | 自動車業界某大手企業の係長 | 副業でブログメディア2サイト運営中(月間3万PV) | 2021年3〜6月にWebマーケティング職への転職活動に挑戦 | 妻・娘の3人家族 | ウェブ解析士

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