前回の第10話ではWebマーケティング転職の全体の流れ・進め方を経験談をもとに解説してきた。
前回のあらすじ
・転職活動期間は約3ヶ月程度で、まずは業界研究と自分だけの「転職の軸」を設定することが何より大事になってくる。
・準備ができたら転職エージェントに登録し、初回面談、応募書類(履歴書と職務経歴書)を作成、添削してもらう。
・転職エージェントを通じて求人紹介と応募企業選定となる。転職エージェントを上手く活用して転職活動を進めていきたい。
・書類選考を通過すれば、SPIや適正検査(ない場合もある)を経て面接へ。
・面接はオンラインで行う場合が多く大体2〜3回行う。
・最終面接では役員や社長が面接官。
・その後めでたく内定が出れば、意思決定>退職交渉>引き継ぎ>次の会社へ入社となる。
今回からは第2章「応募企業・エージェント」編に入り、実際に転職活動を進めていくあたり、もう少し深掘りした内容を解説する。
第11話では、Webマーケティング業界の仕事の特徴や働く人(Webマーケター)の特徴や会社文化、将来性について詳しく解説する。
目次
Webマーケターの仕事の特徴
仕事が多く忙しい(特に支援会社)
Webマーケティングの手法やトレンドは早いスピードで急激に変化している。
そして感染拡大でDXが加速しWebマーケティングの需要が高まってる今、Webマーケティング界隈は大忙しだ。
Webマーケティングの需要がすごい勢いで高まっており、供給が追いついていない。
ポイント
Webマーケティング業界の傾向として、Webマーケターの数が足りておらず、どうしてもWebマーケティングを提供する・作る・企画する側の人材1人あたりの業務量は多くなっている。
ある程度、残業(月30-40時間程度)もあり人によっては激務と感じることもある。
もしWebマーケティングの支援会社(お客様やクライアントに納品や提供、コンサルティングを行う会社)の場合はお客様やクライアントの計画やスケジュールに合わせて仕事をするため、どうしても納期や締切に追われることもある。
華やかなイメージがあるが地味な仕事も多い
Webマーケティングの仕事はざっくり表現するとWebやデジタル媒体上で集客や販売を行ったり促進をすることだ。
PRや宣伝、ページ作成をはじめ、時には魅力的なデザインの販促物を仕掛けたりと、売上や成果に直結するような華やかな仕事のイメージがある。
ポイント
華やかなイメージの仕事もあるが、分析や効果測定、実績計算など、エクセルにひたすら数字を入力するなど泥臭い仕事もかなり多い。
Webマーケティングは全ての実績やプロセスの成果が具体的な数字となって現れる。そして日々、数字と向き合う。
数字に強いことが求められるし、Excelはよく使う。
Webマーケティングの支援会社の場合は、データや数字から改善策などをお客様・クライアントへ提案を行うためパワーポイントなどのドキュメントスキルも必要となる。
集客という売上や実績に直結する仕事でやりがいは大きい
上で説明したようにWebマーケティング・Webマーケターの仕事は売上や成果に直結する。
実績に直結する重要ポジションであるうえ、成果が具体的な数字で見えるため、成功すれば非常にやりがいを感じることができ、達成感もある。
Webマーケティング支援会社勤務ならお客様・クライアント企業の直接的な実績UPに携わることができ、感謝もされるだろう。
その分いただく報酬も多くなり、次の案件も獲得できるようになる。
非常に分かりやすく稼ぎやすい。
注意
ただし、成果が全て数値化されるので、失敗した時は言い訳やごまかしはできないし、常に結果を求められるプレッシャーは他の仕事よりも強いケースが多い。
その他、Webマーケターに求められるスキルや向いている人の特徴は第2話にまとめてある。
Webマーケティング会社で働く人の特徴や会社の文化
若い人が多く平均年収は普通
Webマーケターという職種が割と新しく誕生したものであり、Webマーケティングを専門に扱う会社も若い場合が多い。
その分、そこで働く人の年齢も若くなるのが業界の傾向だ。
現在は特に20代〜30代のレンジが多い。
そのため、どうしてもWebマーケターの平均年収は普通か普通よりやや低くなることが多い。
30代未経験転職なら年収はダウンだが逆転可能
他の業界・職種から30代未経験でWebマーケティング転職をすると、一旦年収が下がりやすい。
ただ、Webマーケターの市場価値の高さや需要の多さを考えると、今後の伸びしろは期待ができる。
一旦入社時に現職より年収が下がったとしても、いつか逆転することもあり得る。
最初は年収が低いかもしれないが、成果は今、比較的出しやすい環境といっても良いので、年収の逆転現象の再現性は高い。
またWebマーケティングのスキルを持っていれば、副業もやりやすい。
副業でWebマーケティングの案件やWebマーケティングが必要な仕事はたくさんある。
まずは、副業で収入アップを狙うのもおすすめ。
またWebマーケティングはスキルが個人につきやすく、Webマーケターとしてどんどん経験を積めるため、一度Webマーケティング会社に入った後も転職もしやすいというメリットもある。
30代で転職する場合は年下の上司
20代で管理職になっているWebマーケターも多い。
もし、あなたが30代でWebマーケターへ転職した場合は、周りは20代の若手ばかり、「上司も年下」のケースも普通にあるだろう。
30代でWebマーケティング業界を狙っている人は特に急ごう。
Webマーケティング業界は若手が活躍する傾向がある。
転職活動で他にも応募者が居る中、面接官になった気持ちでどっちなら採用したいか考えよう。
少しでも若い方が有利だ。
歳を重ねれば重ねるほど、求められるスキルや経験のハードルは上がっていく。
自由な社風のWebマーケティング会社が多い
Webマーケティングの特徴として、手法やトレンドの変化が早い。
そのため、常に自分で勉強し、スキルをバージョンアップさせる必要がある。
また専門用語も多い。
ポイント
「これまでの経験を活かす」というよりは、「まずはやってみる」という文化であることが多く、また意思決定や社内決裁も早い。
Webマーケティングの手法やトレンドはコロコロ変わるので、これまでの経験が活かしにくいことが多いためだ。
また、Webマーケティング会社の社風については「自由」であることが多い。
服装は私服OKであることが多く、副業も許可している場合が多い。
またフレックス勤務に対応している企業も多く時間休も取りやすい。
Webマーケティング自体がオンライン上で施作を実施するものであるため、在宅勤務・リモートワークも対応しやすいのも特徴。
Webマーケターは市場価値が高く、将来のキャリアプランの可能性がたくさんある
需要が多く、市場価値が高い
感染拡大前からWebやデジタル媒体を活用した集客やPR、マーケティングの需要は高まっていた。
それが感染の急拡大によって、どの業界、どの会社においてもオンライン化、デジタル化を余儀なくされた。
すなわちWebマーケティングの需要が急拡大したわけだ。
今後どの分野・業界においてもWebマーケティングは必要とされる。
Webやデジタルを使った集客やPR、販売はどんな分野の会社も強化したいはずだ。
もし副業やフリーランスという立場でWebマーケティングを扱う場合だったとしても様々な案件があるし、自ら価値を作り出すことも今はしやすいだろう。
ポイント
今、Webマーケティングは市場価値が高い職種である。
今はWebマーケターの数が足りたいとも言われるくらい需要が高い。
実績のあるWebマーケティング会社や優秀なWebマーケターはしばらくは「食いっぱぐれない」と言っても良いだろう。
Webマーケターの市場価値の高さは第2話で詳しく解説している。
時代の流れもあり将来のキャリアプランが豊富
ポイント
Webマーケティングはスキルが個人につきやすく、Webマーケターとしてどんどん経験を積みやすい。
そのため、将来的にさらに条件のよいWebマーケティング会社や有名企業や事業会社の大企業への転職、独立や起業も視野に入る。
フリーランスでもスキルが定着すれば短期間で自分で稼げる可能性もあるのがWebマーケティング、Webマーケターの特徴だ。
独立や起業までまで行かなくても、Webマーケティングは上で説明したとおり、副業と相性が良い。
Webマーケティング会社に勤めながら本業のスキルを活かしてWebマーケティング系の副業をすることで、2本柱の収入源確立が可能だ。
本業と副業の仕事内容が同じであるため、極端な話、本職と同じことを副業でやるだけでも普通に稼げるし、受注した金額はほぼあなたの持ち分となるため、利益率も高い。
Webマーケティングの支援会社勤務なら、クライアントの人脈を辿る、クラウドソーシングを使う、自ら営業するなどで、副業案件の獲得や独立・起業を加速させることもできる。
今回の第11話では、Webマーケティング業界の仕事の特徴や働く人(Webマーケター)の特徴や会社文化、将来性について詳しく解説してきた。
次回の第12話では、Webマーケティング会社の選び方や応募する際に知っておきたいポイントを解説する。