1.転職の準備・マインド

10話:Webマーケティング転職の流れ・進め方を経験談をもとに解説(期間は約3ヶ月)

前回の第9話ではWebマーケティングに適した「タイミング」を解説した。

前回のあらすじ

Webマーケティング転職は「今すぐ」活動を開始するのがベストであり、転職に踏み切るタイミングは人それぞれきっかけがある。

採用側のスケジュールに合わせて自分の転職活動を開始するのが良い。

ただし、もっと大事なことは、むしろタイミングというより、ポジティブな理由で「いつでも転職できる状態しておく」ことが本質的な回答である。

もしあなたが「Webマーケティング転職」をする決意が固まったのなら、今回の第10話で解説している、転職活動全体の「スケジュール」を見て欲しい。

実際に直近で経験したことをもとに時系列順に解説しているので、参考になるはずだ。

なおWebマーケティング転職には全部で約3ヶ月(12週間)程かかる。

目次

1.Webマーケティングの業界研究をして知識を蓄えよう(1週間目)

研究

まずはWebマーケティングに関すること、転職に関することを本・動画で知識をつけることから始めよう。

転職活動は「事前準備」や「情報をどれだけ仕入れられるか」が非常に重要となる。

むしろ、転職エージェントや応募企業を選んだり、実際に書類を提出したり面接する実践よりも重要と言っても良いだろう。

転職活動やWebマーケティング初心者(未経験)でも分かりやすく説明してくれる「YouTuber」や本(書籍)で業界研究や知識を頭に入れておくのがおすすめだ。

Webマーケティング転職で参考にしたいYouTuber・本については第5話に詳細をまとめてある。

また自分でもできるWebマーケティングとして私・れってい係長は個人でブログを立ち上げ1年半の運営歴(月3万PV)があった。

Webマーケティング業界について研究するだけでなく、自分でできることをあらかじめやっておくことも有効だ。

Webマーケティング・Webマーケターとは

Webマーケティング

Webマーケティングを行う人のことをWebマーケターと呼ぶ事が多いが、主にSEOやGoogle広告担当者などWebを使って集客し商品を販売することがパターンとしては多い。

Webマーケターは昨今のデジタル化やDXの拡大によって非常に需要が大きくなっている。

さらに感染拡大によってデジタル化やDXが急に進んだため、現在Webマーケターの市場価値は高く、どの業界、どの企業からも重宝される存在となっている。

Webマーケターのメリット

稼ぎやすい(※会社に属していると稼ぎは普通だがフリーランスや個人だと月100万のポテンシャルあり)

お金

ポイント

✔︎Webマーケティングはお金に直結する業務

→Webマーケティングによって集客が安定し販売実績が増えればその分、Webマーケティング案件の単価が上がりやすいし、上手くいけば行くほどWebマーケターの報酬は青天井になる可能性がある。

✔︎知識や経験が仕事になる

→WebマーケターはWebマーケティングの作業をお客様やクライアントに売っている訳ではない。
知識や経験があるWebマーケターには信頼があり、仕事の単価も高い。

✔︎上流の仕事が多い(上流は戦略的な仕事が多い)

→ Webマーケターの仕事にはもちろん泥臭い分析や計算、細かい作業などがあるが、お客様やクライアントの「集客や販売」など売上に直結するような上流(戦略的)の仕事が多い。

ともすればWebマーケターは最初からその案件の予算を握りやすくプロジェクトを管理する側に回れることが多いので必然的に稼ぎやすくなる。

独立·転職しやすい

独立

ポイント

✔︎Webマーケティングの市場は拡大中で案件(需要)も増えている

→Webマーケターの人材が足りない位、業界としては追い風が吹いているため独立しやすいし、Webマーケターは色々な転職先の候補がある。

✔︎月収のポテンシャルが高い

→Webマーケターが仕事としてやっていることは個人でも会社でも大きな違いがある訳ではないが、同じ業務でも個人月収4~5倍になるポテンシャルがある。
Webマーケティング会社でスキルを身につけて、会社の外(独立・転職)で横展開すれば、収入が伸びるケースもある。

誰でもWebマーケターになれる

Webマーケターになるために何か特別な資格は必要ない。

ただし、座学でWebマーケティングの表面だけ勉強をしたからといって優秀なWebマーケターになれるわけでもない。

Webマーケティング転職において資格は不要だった話は第7話にまとめてある

自分でWebマーケティングをやってみる経験が非常に重要となる。

ブログやYouTube、SNSで何かしらを販売してみたりWeb経由で売り上げを立ててみる経験を積んでおこう。

結局のところ、どの業界、分野でも「集客できる」人が最強であり、モノやサービスが売れにくくなった現代において「集客」にこそ価値がある。

その手段は、今やWeb媒体が主力となっているため、Web上で集客できる「Webマーケター」は今、価値があってどこの業界でも必要とされる市場価値が高い存在なのだ。

Webマーケターのデメリット

デメリット

これだけメリットが多く魅力的なWebマーケター。ただしもちろんデメリットもある。

ポイント

✔︎ 数字が露骨に問われる

→Webマーケティングの仕事は良くも悪くも結果が全て数値で表現される。うまく結果が出せた時は報酬や単価は上がりやすいが結果が出なかった時はその逆でシビアだ。
結果が出ない状態が続いてしまう場合も、その結果が数値で出てしまい、目立つので、最悪案件ストップや失注することもザラだ。

✔︎ 100%の再現性は低い(毎回違う)

→ニーズが多く多種多様なケースでWebマーケティング業務が存在している。
以前からの継続案件ならまだしも、毎回違う状況や違うお客様、違う商材で色々な案件をこなすことがあるため、これまでの経験や実績が通用しないこともある。

100%の再現性があるわけではないので、常に試行錯誤して(PDCAを回して)案件に取り掛かる姿勢が求められる。
この辺はWebマーケティングの難しい所だ。

✔︎今は案件・仕事が多く仕事量が多い

→Webマーケターとして会社に属するサラリーマンなら、今は仕事がたくさんある。感染拡大で各社のデジタル化、オンライン化、DX化が加速しているため容易に想像できるだろう。
Webマーケティング業界としては追い風のため、仕事が非常にたくさんあり業界の特性としてWebマーケターの数が足りない。

とすると、Webマーケター1人の作業量、かかえる案件数は多く、仕事量・作業量は多い(残業も発生しやすい)

ただそれだけ経験も積みやすくスキルもつき、報酬も増えやすいのでこれをデメリットととるか逆にメリットととるかはあなた次第だ。

デメリットをいくつか説明したが、デメリットを打ち消すほど、メリットの方が多く大きいので、今、「Webマーケター」を目指すのはアリだと思うし、実際私・れってぃ係長も転職活動を行った次第だ。

Webマーケティングの業界研究や市場価値の高さについては第2話にまとめてある。

Webマーケティング職の種類や仕事の詳細については、第12話にまとめてある。

2.転職の「軸」を決めて、キャリアの整理や自己分析をしよう(2週間目) 

あなた転職活動の基礎となる「軸」を最初に決めよう(軸は最重要)

転職活動を成功させるためには自分の「転職の軸」を設定し、「軸」に沿って活動すると良い。

なぜなら、「軸」に沿った意思決定をすれば、後々、後悔もないし、何より正しい判断が可能だからだ

転職活動の初期(1番最初)に「軸」をしっかり設定しておけば、面接で「ブレない回答」をすることができる。

転職の軸とは(転職で実現したい最重要項目)

転職の軸

「転職の軸」とは、ズバリ・・・「今回の転職で実現したい最重要項目」だ。

「転職の最大の目的」とも言える。

人によって「軸」は色々あるが、例えば「Webマーケティング職に就く」「年収を上げる」「土日休は絶対!」などだ。

ちなみに、大学生の就活の時に「○○業界に行きたい」など就活の「軸」を決めて新卒入社した人も多いと思うが・・・

転職の「軸」は、大学生の時の就活の「軸」よりも、もっともっと具体的に細かく現実的に設定する必要がある。


転職エージェントの初回面談で一緒に今回の転職の「軸」をしっかり設定するケースもあるだろう。

ちなみに転職の「軸」は自己分析や業界研究、転職エージェントとの面談、実際の企業の選考の中で、変化しても良い。

ただし、変化した経緯、なぜ変化したのかを自分の中でしっかりと納得でき他人に説明できるように整理しておこう。

転職の「軸」を設定するメリット(効率が良くなり迷わない)

メリット・デメリット

ポイント

✔︎ 求人の取捨選択が楽になる

→転職エージェントから大量の求人票が届きがちだが、自分の中でふるいにかけたり、自分に合っていない求人を効率よく排除できる。

✔︎ 迷わずブレずに最初から最後までやり通せてスムーズ

→人間はつい他のことに目が移りがちだが、自制するためでもある。甘い言葉や誘惑に負けてブラック企業に行くのも防げる。

「転職したい」と最初に思ったことを忘れず、本来の目的を達成するための道標、羅針盤、地図、核となるもののが「転職の軸」である

軸と一緒にキャリアの整理・自己分析をしておこう

自己分析

転職の「軸」を決めたくても、中々決まらない場合もあるだろう。

Webマーケティング未経験の場合は特にだ。

どんな仕事をするか、どんな働き方なのか、どんな会社なのかも分からないし、イメージで想像するしかない。

そのような場合、自分をあらためて見つめなおす「自己分析」を行うことがオススメだ。

コツは過去~現在~未来の3つの視点で自分を整理し、具体的なエピソード(体験談)を絡めて解像度を高くしていくことだ。

転職の軸や自己分析の詳細は第8話にまとめてある。

3.転職エージェントに登録して、担当者と初回面談をする(3週間目)

オンライン面談

転職の軸やキャリアの整理、自己分析が終わったら、転職エージェントに登録をしよう。
基本的に無料で利用できる。

ポイント

複数の転職エージェント(3-5社)に登録しよう。

良さそう、あなたに合ってそうな転職エージェントを1つに絞るのではなく複数の転職エージェントを平行して登録・使うことが重要。

その際にあなたとあなたの担当者の馬が合うかどうかをチェックしよう。

今は感染拡大により、リアルではあまり開催されていないが転職フェアやセミナー(オンラインもある)へ参加してみるのもアリだ。

企業の情報がWebだけでは不十分である時や会社の雰囲気や社員の雰囲気を知りたいときに有効だ。

ただし企業は面接や選考だけでなく全てを見ていることを意識しておこう。

人柄を重視する会社も結構ある。

転職エージェントの種類・タイプ

転職エージェント
大手総合型エージェント求人数が多く大量に紹介されるがその数の多さが魅力的。

1人の転職エージェントが担当する人数が多すぎてサポートが手薄になりがち。
大体1人のエージェントが月に40人と面談し対応しているデータもある。
例:リクルートエージェント
業界職種特化型エージェント必ずWebマーケターになりたいなど転職の軸が○○業界や職種に固まっている場合は使う価値あり。

業界に詳しくコアな求人を扱っているケースもある。
信頼性は高いが逆に言うと未経験ではやや敷居が高い印象。
個人エージェント大手総合型の逆。
扱う求人数は少ないが、その分転職者1人にかけることができる時間がたくさんあり、手厚いサポートを受けられる。

未経験や初転職の人にとっては転職のいろはも1からレクチャーしてもらえる。

ただし稀に悪徳な個人エージェントが存在するため注意が必要。
評判や口コミは要チェック。
ヘッドタンター·サーチ型年収の高い管理職層の求人が多い。
個人エージェントと同じような的な動き方をする。

エージェントは転職者側というより、あくまで企業側の立ち位置であることが多いため寄り添って丁寧なレクチャーなどは期待しない方が良い。
とある1社の求人に特化しているようなエージェントも存在する。

登録する目安としては大手総合を1~2社、業界特化1~2社、個人エージェント1~3社の合計3~5社くらいにすると良い。

転職エージェントに登録するメリット

面接

ポイント

✔︎ 転職者側は利用無料

基本的に転職者であるあなたの費用負担はない。
※転職エージェントが企業に転職者を紹介し、転職者が入社すると、その転職者の年収の約30%程を企業が転職エージェントに報酬として支払う仕組みになっている(成果報酬)

✔︎ 1人で転職活動するより幅が広がる

自分がダメだと思っている応募条件、自分ではあっていないと思っている求人に対しても、別の角度からアプローチする方法を考えてくれて企業に推薦してくれる。

自己分析の手伝いや面接練習、ニーズにマッチする求人を出してくれるのもありがたい。
企業別の面接傾向や面接対策の仕方なども教えてくれるケースが多い。

また転職エージェントは転職のプロであり、市場の動向やトレンド、会社別の攻略法やクセなども理解していることが多いので、あなたから積極的に転職エージェントに相談して良い意味で「使いこなそう」

✔︎ 非公開求人情報がある

ハイクラス(高年収)求人などは企業がライバル会社他へ戦略がばれないように公式サイトや求人サイトでは企業の求人情報を公開しない(したくない)場合がたくさんある。
ただし採用そのものはしたいので、クローズドな環境である転職エージェントだけに求人票を公開している場合もある。

転職エージェントに登録してなければ絶対に巡り合うことはないが、転職エージェントに登録してさえいれば良い求人情報に出会うチャンスがあり、また入社できるチャンスもある。

✔︎ 現職が忙しくてもあらゆることを代行してくれる

転職活動は今の会社に勤務しながら平行して行うケースがほとんどだ。
転職エージェントに登録すれば、もし現職が忙しくてもOK。
色々なことを代行
してくれる。

便利なのが面接や選考の日程調整だ。
こちらが都合の良い日時をエージェントに知らせておけば、あとは面接や選考の日時をエージェントが企業側と調整してくれるし、面接や選考後のフォローなども代わりにしてくれる。

またあなたの代わりに「聞きづらいこと」を確認してくれるのも転職エージェントの良さだ。
企業の内部情報や年収など、応募者の名前を伏せて聞いてくれたり、内定時の希望年収の調整もしてくれる。

転職エージェントに登録するデメリット

デメリット

ポイント

✔︎ 受かりやすい企業を紹介されがち

転職エージェントは転職者を企業に入社させれば報酬を受けとることが出来る。
そのため転職エージェントの心理とすれば「受かりやすい求人」(時にブラック企業であることもある)をどうしても紹介しがちになる。
※転職者の立場に立ったエージェントがほとんどではあるが...

✔︎ 小規模な会社を受ける際に内定ハードルが上がる

特に求人にあまり予算をかけていないような小規模な企業に応募する場合、企業が自社の採用サイトで出している求人と、転職エージェントが紹介している求人が同じなら、エージェント使わない方がハードル低く受かりやすいことがある。

なぜなら同じ求人なのに転職エージェント経由の応募者が入社すると企業にとっては転職エージェントに報酬を払わないといけないからだ。

自社の採用サイトから直接、転職者が応募し入社した場合は...そう0円だ。
小規模で予算があまりない会社はこの差は結構大きい。
転職者側も同じ求人が直接出ていないかは要チェックだ。

✔︎ 大手総合エージェントなどは企業担当と個人担当が異なるケースが多い(両面型もある)

大手総合エージェントにありがちだが、企業の対応をする担当者(法人営業)と転職者の対応をする担当者(キャリアアドバイザー)に分かれていることが多い。
あなた側から見えているのは主にキャリアアドバイザーだが、紹介する求人の企業1つ1つは法人営業の担当者が獲得したものだ。

そのため、あなたから見えているキャリアアドバイザーにとある企業の求人について深い質問をしてもすぐに個別対応ができない場合がある。
転職エージェント会社でキャリアアドバイザーと法人営業担当者の距離が多いとなおさら対応が遅れ、不信感があるケースも少なくない。

ちなみに1人の人間が転職者を支援するキャリアアドバイザーと、企業を対応する法人営業の両方を担当している場合(両面型)もあるが、その場合はこのデメリットはない。
私が登録した転職エージェントだと、JACリクルートメントがこの両面型だった。

✔︎ 強引なクロージングをされがち

転職エージェントは転職者をその企業に入社させ、入社したタイミングで初めて企業から報酬を受け取れる。
そのため転職エージェントに登録すれば転職エージェントはあなたがどこかの企業に転職してくれることを望んでいる。

転職エージェントによっては強引に企業に転職、入社させようとおすすめしてくる場合がある。あなたに向いていない企業であったとしてもだ。

ただし、どんなに強引なクロージングがあっても、最終的に入社するかどうかは転職者であるあなただ。
あなたが最終決定権を持つ。強引なクロージング、おすすめがあっても断れば良い。
特に内定承諾は慎重に行おう。

✔︎ 大量の求人を送ってくる場合がある(特に大手総合型)

転職エージェントに登録すると、エージェントによってはほぼ毎日のように求人やスカウトメールが届き始める。
もはやDMのように大量に求人を紹介し、数打ちゃ当たるの確率論的に求人を送ってくるエージェントもある。

あなたがどこかに転職さえしてくれればエージェントは報酬をもらえるため分からなくはないが、この仕組みを転職者であるあなたも頭には入れておくべきだ。

なお、大量に求人を送ってくるは自分が希望していないような求人、伝えた自分の転職の軸にそぐわないような求人を送ってくるため、的ハズレである場合が多い。

良い転職エージェントかどうかを見極めるポイント

転職で心がけること

基本的に上で説明したデメリットについて、あなたが気にならない程度であれば、そのままその転職エージェントに登録し面談や求人選定、応募を進めてもらってOKだ。

良い転職エージェントかどうかを判断する上で見ておきたいポイントをいくつか挙げておく。

ポイント

✔︎ あなたのスキル、経験やキャリアだけでなく、今後やりたいことや志向性をしっかりヒアリングしてくれるか

✔︎ 求人提案数が多すぎないか、一気に20以上送ってくる場合は要注意

✔︎ (最重要)あなたに提案・紹介する求人に明確な理由·ロジックがあるか
(なぜこの求人を自分に紹介してくれたのか理由をエージェントに聞いてみるのもアリ)

ちなみに私・れってぃ係長が登録している&Webマーケティング系のおすすめエージェントは次の4つだ。

なお、転職エージェントに関する詳細は第16話にまとめてある。

4.履歴書と職務経歴書の作成と面接対策(4週間目)

履歴書・職務経歴書

Webマーケティングに限らず転職活動では「面接」が非常に重要になってくる。

ただ、その面接に至るには応募書類(履歴書・職務経歴書)の選考があり(書類選考)、書類を通過しないとそもそも面接にもたどり着けない。

新卒の就職活動より書類通過率は低くなる。

ちなみに私・れってぃ係長の書類通過率は約20%だった。

転職エージェントによるとこの20%という数字は「大体そんなもん。むしろ感染拡大の時期に20%あったらマシな方」ということらしい。

応募書類は基本的に「履歴書」と「職務経歴書」を2つセットであることがほとんどだ。

履歴書(転職者の基本情報)

履歴書

履歴書は新卒の就活の際に作成するため、おそらくこれまで書いたことがあるだろう。

内容はシンプルで学歴・社歴や現住所、連絡先などの基礎情報を企業側に伝えるものだ。

企業側は学歴や社歴などが足切りライン(企業側の基準)に到達しているかどうかを履歴書で判断する。

※達していない場合は履歴書だけ見て落選という場合もある。

履歴書作成のポイント

✔︎ 誤字脱字チェックをしっかりと

当たり前だが誤字脱字は印象が悪いためNG。
またよくやってしまいがちなのが数字や英語の全角・半角が統一できていないケース。細かいが実は結構目立つ。

何枚も履歴書を確認している人事側の目は肥えているため一瞬でバレる。また文章の量が極端に多い・少ないのもNG。枠に対し適量を心がけよう。

多すぎるのは読みにくいしそもそも主張がまとまりきっていないパターンが多い。不安な場合は転職エージェントに相談すれば添削もしてくれる。

✔︎ 顔写真はお金をかけてこだわる

履歴書の写真の印象が悪いと書類の通過率にかなり影響してくる。写真は無人の証明写真サービスではなく、プロに撮ってもらうことを強くお勧めする。

フォトスタジオで転職用と伝えるとそんなに時間をかけずに撮影してくれるサービスがどこにでもあるはずだ。ちなみに私・れってぃ係長はカメラのキタムラで撮ってもらったが満足いくものだった。30分〜1時間位で仕上った。

✔︎ 指定がなければパソコン作成・データで提出

転職エージェントから特に指定がない場合は、履歴書・職務経歴書ともにパソコンのWordソフトなどで作成してデータを提出するか、転職エージェントが指定する入力フォームにパソコンで打ち込むケースがほとんどだ。

応募時点では紙で印刷して郵送などは、転職エージェントを利用していれば今の時代ほぼ無い。

※面接時に紙に印刷した履歴書・職務経歴書を持参するように指定がある場合もある(転職エージェントから案内があるのでそれに従えばOK)

職務経歴書(スキルの証明、活躍できることの証明)

レジュメ

職務経歴書は履歴書よりもはるかに重要だ。

職務経歴書で書類選考の合否が決まり、その後の面接で質問される内容が決まると言っても良い。

職務経歴書はその会社で「活躍できることを証明する」ために書く意識で取り組もう。

これまでに具体的にどんな仕事をしてきたか、どんな成果を残してきたのかをアピールしよう。

職務経歴書は履歴書のように決まったフォームがある訳ではなく、表現する内容の自由度が高い。

その分他の応募者と差が出やすいため重要となる。

職務経歴書作成のポイント

✔︎ 活躍を証明する

企業がどんな人を欲しがっているかまずは企業側のニーズを研究し把握し、自分ならこんな経験やスキルがあるからお役に立てますよ!活躍できますよ!という意識で書く。
採用側が思わず「すごい!」と言えるような内容がベストだ。

企業側のニーズや採用、求人を出している背景、理由などは求人票に記載されていることが多いが、もっと深いことを知りたい場合は転職エージェントに質問するのもアリ。

アドバイザーがその企業の営業担当に確認してくれるはずだ。もしJACリクルートメントのような両面型の転職エージェントならアドバイザー自身がその企業の人事と直接やりとりしているため、親身に説明してくれる。

✔︎ 抜けもれなく正確に

これまでの仕事内容や実績を抜粋して簡単に書くのはNG。
基本的に抜け漏れなく全て書く。

無理にページを少なくしようとしなくてOKだ。
ただしA4のWordで10ページはやや多すぎるため、5-6ページまでに収めておきたい。

✔︎ 業務内容は具体的かつ簡単に表現する

企業の人事や面接官は社外の人なので、現職の業界や現職の会社でしか分からない用語や知識もあるだろう。

用語などは省略せず、社内·専門用語にも気をつけて誰にも分かるように噛み砕いて簡単な表現で記載すると読んでもらいやすい。

✔︎ 実績や成果は数字で記載する

「努力しました」「改善しました」などの表現ももちろん大事だが、読み手にとってどれくらい努力したか改善したかは印象が違ってくる。

誰にでも一定した内容で伝わるように、実績や成果は数字で表現することを心がけよう。

例:「目標○○に対して△%達成」
例:「■年間で××件·××円の取引を成約させました」

なお履歴書、職務経歴書など応募書類に関することは第19話に詳しくまとめてある。

5.転職エージェントからの求人紹介・応募企業選定(5週間目)

転職エージェントからの求人紹介のポイント

提案

転職エージェントの初回面談が終われば、担当者から自分の希望に沿った求人情報がメールやアプリ内で届き始める。

かなり多くの求人が届くはずなので、事前にあなたが設定した「転職の軸」に沿った求人や会社を選ぶのが大切だ。

軸に沿っていないのは応募しないのが鉄則。多すぎてキリがない。

転職エージェントとの初回面談・求人受け取りについては第21話にもまとめてある。

ポイント

✔︎ 流れとしては求人情報を収集(受信)→閲覧→応募する/しないの判断。転職の軸や自己分析の結果に沿って判断しよう。

✔︎ あなたの興味、業界、社名、知名度、待遇で選ぶのではなく、転職の軸や自己分析の方向性とマッチしているかどうかをチェックしよう。

✔︎ 転職エージェントからの求人情報は転職サイト、企業の採用サイトに同じ求人が掲載されていることがある。

その企業が小規模なら企業の採用サイト、一定規模の企業なら、業界の専門に強い(業界特化型)エージェント(交渉力が強いところ)、大手企業なら大手総合転職エージェントなど応募経絡によって多少、入社難易度や選考の通りやすさが変わる場合もある。

また同じ企業の同じ求人を色々な角度で見ることで新たな発見があることもある。

企業に応募する/しないを判断する際に見ておきたいポイント

解析

ポイント

✔︎ まずはWebで基本情報を知る

企業の公式サイト、会社案内、採用サイトで会社の沿革、歴史、設立年度、従業員数、支店営業所などの拠点、平均年齢、平均賃金、特徴·事業、主要取引先、株主、業績、自己資本率、IR情報をチェック。

会社四季報、会社年鑑、口コミに加え、企業が出している商品やサービスを実際に購入したり体感してみるのもアリだ(後の面接でも活きてくる)

✔︎ 自分の適正や経験・スキルを活かせるか

希望する業界の魅力、同業他社、業界内での位置づけ、自分の適性がどう生かせるか考えながら情報収集するのがコツだ。

未経験転職の場合は「なぜその業種を志望するのか」「なぜ今の職種ではダメなのか」「志望する職種のどこに今の仕事以上の魅力を感じるか」などを考えながら判断すると良い。

✔︎ 社長や社員インタビュー記事はもちろん、企業のネガティブな記事にも目を通す

インタビュー記事は「普段どんな仕事をしているのか」「どんな課題があるのか」に意識をおこう。ここで書かれている社長や社員の考えに共感できなければ、その企業はあまりオススメではないし、逆に強く共感したならば応募を検討してみよう。

特に最終面接では社長と対話するケースも多い(特に規模が小さい企業ほど)ので「社長のインタビュー記事を見て○○という部分に強く共感しました」と話せば、悪く思う社長はいないだろう。
後々面接でも活きてくるので、面倒でも応募する時点で見ておこう。

ネット上では、その企業の批判記事やネガティブな記事も目に入るだろう。そのような記事や書き込みにもしっかりと目を通しておきたい。

そのネガティブを解決するために自分ができることはなにか?を考え、もし解決策があれば書類選考時や面接時や相手に売り込みやすくなる。

Webマーケティング転職の企業選定の仕方・コツについては第12話にまとめてある。

ホワイト、ブラックの基準・業界・見分け方については第13話、私が応募した業界・Webマーケ企業・今後伸びそうな業界については第15話を参考にしてほしい。

6.応募(転職エージェント経由)~書類選考(6~7週間目)

応募する企業や求人が決まったら、基本的に転職エージェント経由で応募する。

求人紹介メールに「応募します」と返信するか、サイトやアプリ内の「応募する」ボタンを押して、応募するのが基本だ。

後者のボタンを押すケースがほとんど。

応募ボタンを押した時点で、企業側に応募が完了する訳ではなく、通知が担当の転職エージェントに届く仕組みになっている。

担当の転職エージェントが内容を確認した後に、転職エージェントが企業側に代理で応募する流れとなっている。

この時に応募書類(履歴書・職務経歴書)に不備がある場合や、直した方が良い箇所がある場合は担当の転職エージェントから連絡がある。

応募書類は履歴書より職務経歴書が重要で、内容も企業側によく見られている。

心配であれば転職エージェントに添削してもらうこともOKだ。

書類選考のポイント

✔︎ 書類選考の通過率は20%前後

闇雲に書いても通らず、対策しないと厳しい結果になる。

✔︎ 合格の場合は1次面接へ

1次面接は応募書類をもとに行われるため、書類は面接で質問や話す内容に大きく影響する

✔︎ 書類はその後の面接のためにあると言っても良い

自分のアピールポイント、その会社のニーズに合う経験やスキルを持っていること、企業側の採用ニーズを自分が満たしていることを書類の時点から散りばめておこう。

それを面接時に面接官から聞いてくれたら、「よし来た!」と心の中でニヤリとするか小さくガッツポーズしよう。

採用

書類選考については1週間程度で転職エージェントから合否連絡がくる。

※合格なら1~3日で連絡が来る場合もあれば、落選の場合は1ヶ月近く待つこともある。

合否連絡が中々来ないケースも多くソワソワするのは分かるが、企業側にも色々事情があるため「そういうもの」と割り切ろう。

どうしても結果を急ぎたい場合は、必ず転職エージェントに相談しよう。

合否連絡が来るまでの間に次の「7」で紹介するSPIや適性検査、一次面接の対策を始めておこう。

7.SPI/適正検査受験・面接準備(回答作成/模擬面接/面接練習)(7~8週目)

6話サムネ

応募後または書類選考突破後は、SPIや適正検査がある場合がある。

これについては、新卒の就職活動で出てきたようなSPIや適正検査とほぼ同じだ。

また書類審査を通過すれば、1次面接の日程調整を転職エージェントを通じて行うことになる。

基本的には転職エージェントから候補日時を提示されるので、都合の良い日時を返信するだけだ。

どうしても日時が合わない場合は転職エージェントに相談すれば前後にズラすこともできる(転職エージェントが代わりに調整してくれる)

それまでの間はSPI・適性検査の準備と面接準備をしておこう。

SPIや適正検査の目的と対策

新卒の就活でも経験した人が多いと思うが、言語(国語)、非言語(数学)、性格/適性の3項目で構成されていることがほとんどだ。

SPI・適性検査の目的

✔︎ 転職者の言語(国語)と非言語(数学)能力を測って足きりする

→最低限の能力があるかどうかを測定するためにある(テストは同じでも企業ごとにボーダーラインは違う)

✔︎ 面接時に適性/性格診断情報を参考にするため

→適性検査の結果はチャートグラフで企業に通知される。企業側は企業が求める人物像や性格にマッチしているか判断するために使用する。

性格や人物像に突出した傾向が出たら面接で突っ込まれる場合がある。

筆記試験や実技試験もある企業も多いが、企業ごとに問題や視点が異なるため、転職エージェントから内容について詳しく教えてもらうのが良い。

内容としては一般常識や財務・会計の知識(BS・PL)を問うものが多い。

SPIの言語(国語)と非言語(数学)については事前に対策が可能だ。

SPIの問題集1~2冊買って対策するか、おすすめサイトがあるのでそこで勉強・対策をしておこう。

【おすすめサイト】
Study Pro

一般常識一問一答.com

SPIや適性検査に関することは第20話に詳しくまとめてある。

面接準備の仕方(回答作成、模擬面接、面接練習)

転職面接の質問は大体パターンが決まっているので回答を事前に用意しよう

メモ

面接は転職活動で非常に重要なセクションで、企業へ入社できるかどうかは面接にかかっていると言っても過言ではない。

そのため、面接当日に勢いだけで何とかなるものではなく、事前準備と対策が大切になってくる。

企業の情報を隅々まで調べておくことはもちろんだが、面接での受け答え(想定される質問への回答)も準備しておく必要がある。 

Webマーケティングに限らず、転職での面接では面接官から聞かれることが大体決まっていて、流れもどこも同じ。

想定される面接での質問回答をしっかり作成・準備しておこう。

Webマーケティング転職で実際にあった面接の質問と回答については、私・れってぃ係長の体験談をもとに第22話にまとめてある。

模擬面接は転職エージェントが相手になってくれる

相談

また実際に面接の雰囲気や流れを経験しておくことも重要だ。

転職エージェントに模擬面接や面接の練習に付き合ってもらうこともできる。

転職エージェントは企業側の人事からの情報を仕入れているし、実際にその企業へ入社させた経験もあれば、お見送りの経験をたくさんしている。

その分、転職エージェントにはノウハウやコツが溜まっているため、転職エージェントと一緒に面接の練習をするのはとても理にかなっている。

ちなみに私・れってぃ係長が登録していた転職エージェント「リクルートエージェント」は必ず模擬面接の提案があった(実際に私も模擬面接をやってみた)

模擬面接では、面接専門のアドバイザーに担当してもらえるため、色々と良かった点や改善点についてアドバイスしてもらえる。

中々、自分だけでは気づけないような部分もあるので、他の人の目でみてもらえる貴重な経験となるだろう。

自分で面接練習する場合は「発声」しよう

自分だけでも面接の練習を日々やっておこう。

やり方としては自分で自分に「よくある面接での質問」をして、実際に声に出して自分で作成した回答を喋ること。

心の中だけで唱えるのではなく、実際に「発声」することが重要だ。

頭だけでなく、同時に口と耳も使うので覚える効率が上がるし、「回答が長すぎる・短すぎる」「論理が通っているかどうか」「聞き手にとってわかりやすいかどうか」などにも気付くことができる。

絶対に声に出して練習しよう。鏡の前でやるのもおすすめ。

私・れってぃ係長は、自宅で家族に聞かれるのが恥ずかしかったので、車の中で面接練習を声に出してしていた。

転職面接に関するコツなどの詳細は第21話にまとめてある。

8.面接(オンライン中心で合計2~3回が多い)(8~11週目)

面接

書類選考を突破すると次はいよいよ面接だ。
※面接の前にSPI・適正検査がある企業も多い。

面接は2〜3回のケースが多く、感染拡大の影響でオンライン面接であることが多い。

オンライン面接は移動時間を短縮できるためスケジュールを立てやすく転職者側にとっても有利だ。

1次面接はオンラインだったけど、最終面接は企業に足を運んで対面での面接というパターンもある。

1次や2次面接では企業の人事や実際に入社後配属となる部門の責任者と面接することが多く、回を重ねるごとに面接官の役職が上がっていく。

最終面接は企業の役員や社長が面接官である場合がほとんどだ。

面接を成功させるためのポイント

面接

✔︎ 就活(新卒)の面接とは視点が全然違う

当たり前だが、既に社会人経験があることを前提とした面接が行われる。

「どういう仕事をしてどんな結果を残したことがあるか?」
「仕事を通じて何をしてきたか?」
「あなたは一体何ができるのか?」
「企業にどんな価値をもたらしてくれるのか?」
という点をシビアに見られる。

✔︎ 雑談スタイルだけど気を緩めるな

転職の面接は就活(新卒)のような堅いものではなく、幾分カジュアル(雑談)でラフな雰囲気がある。ただし気を緩めてはいけない。

面接官は普段どういった雰囲気で仕事をしているか冷静に見ている。

面接官とほぼ良い距離感を保ち、堅くなりすぎずあくまでも礼儀正しく対応しよう。

✔︎ 社会人経験やスキルを深掘りする質問がたくさんある

面接官とはもちろん初対面であることが多いため、面接官はあなたがどんな人でどんなスキルを持っていてどんなことができるかを判断するために色々な質問してくる。

よくある深掘り質問

「あなただからこそ残せた結果はなにか?」

→主体性や能力、現在の会社でのあなたの立ち位置を見ている

「これまで仕事で苦労したことはありますか?それをどうやって解決しましたか?」

→ストレス耐性がどこまであるかを見ている
→コミュニケーション能力はどこまであるかを見ている
→現職での社内の立ち位置や仕事で困った時に助けてくれる人はどれくらいいるのかを見ている
→上手く人間関係を築けるか、社内トラブルの際の対処方法、リーダーシップを見ている

「今の会社で叶えられなかったことはありますか?」

→何がネックで転職しようと決めたのか?転職理由を見ている

✔︎ 前向きに応える

ネガティブな内容でも出来るだけポジティブに変換して語ると印象が良くなる。他人のせいにせず、自責の精神で質問に答えよう。

✔︎ 全ての質問に対して辻褄が合う様に

よくある質問の回答を用意する際に、それぞれの回答に矛盾しないように整理しておこう。とある質問では○○と言ったのに別の似た質問では逆の××と答えてしまうと答えの信頼性がない。

質問は違うけど、答えが同じになるケースも結構あるはずなので、答えに一貫性を持っておこう。

そのためにやはり自分の「転職の軸」をもっておこう。あとは軸を貫くだけ。

✔︎「何か聞いておきたいことは?」→「ありません」はNG

面接の最後に必ずある「逆質問」だ。
あなたが面接官に対して質問する時間だか「特にありません」は絶対にNGだ。
その企業に熱意を伝える絶好のチャンスなので、少なくとも3つは用意しておきたい。

できれば面接の中で出てきた話題や面接官が話したこと、説明してくれたことから抜きだして「先程、○○とおっしゃいましたが、それは××でしょうか?」と質問すると、より熱意を感じ、コミュニケーション能力があると印象付けることができる。

緊張

✔︎ 緊張対策(自分に自信をつけておく)

残念ながら誰でも面接では緊張するものだ。

緊張を和らげるためにしっかりと準備をして場数を踏んで自信をつければ自然と緊張も和らげることができる。

緊張を和らげるためのポイント

・回答を丸暗記せず、定番質問の回答はキーワードで整理して部分部分で覚える

・上手く話そうと思わず、伝えたいことを伝える考えで臨む

・もし空白の時間ができたら緊張していることを謝罪

・質問の意図分からない場合は面接官に必ず確認しよう。適当に答えてはいけない。

・見極められるのではなく、自分に合う企業がどうかを自分が見極めている位のメンタルで臨もう

✔︎ 結論から話す。話す長さに注意

1つの質問に対して回答は30~60秒程度にすると良い。
文字数だと200~400字程度となる。

長過ぎても伝えたいポイントが定めらず中々、面接官には響かない。
短すぎても熱意が面接官に伝えられない。
聞きやすく、論点が整理され、分かりやすく回答できているかどうかを確認しよう。

また、話す順番も重要だ。コツは結論から話すこと。
まず簡潔に伝えてから一旦区切る。
必要な情報を後から補足し、結論を裏付ける経験や実績を添えると良い。

詳しくはPREP法で検索!

転職面接に関するコツなどの詳細は第21話にまとめてある。

面接の流れ(99%がこの流れ)

面接

1 入室&自己紹介

→ノック、どうぞ、入る、「よろしくお願いします」

→言われてから着席、雑談、自己紹介簡潔に(1分で)

2 現職の仕事の内容・職務経歴について

→その企業で活躍できるかスキルを見ている

→全てを網羅的に話さない(志望企業にとって刺さりそうな経験·業務だけを強調·深掘りするすると良い)

→どんな実績をあげたのか、どんな自分なりの工夫をしたのかを伝えると良い

3 志望動機 

→会社に定着するか、長く働くことができるかを見ている

→自分らしいオリジナルエピソードを話そう
(御社の●●の商品にお世話になっていて・・・など誰でも語れる理由はNGだ)

→未経験転職なら、なんでその業界を移りたいと思ったのかをまず話してから、その業界の中でも●●という理由で御社を志望したという流れが良い

4 転職理由

→なぜ前の会社を辞めたのか?を見られている

→愚痴やネガティブは厳禁。誘導に乗らないで自責の精神で

→これからこういう仕事をしたい、前職よりも志望企業の方が自分に合っているということを伝え、3の志望理由と矛盾がないか確認

5 逆質問(何か質問はありますか?)

→熱意ややる気、企業に対しての本気度を見られている

→面接官の発言を活用する
(●●様は●●の課長ということですが、部署ではどんな人が活躍していますか?など。面接官に気持ちよく話してもらうことも重要だ)

→競合他社と比較して褒める
「御社の商品の差別化ポイント、他には無い良さはここですよね?もっとあれば教えてください」など企業について研究してきたことをアピールしよう。

→予想外の質問にはゆっくり考える
ちょっと考えてから落ち着いて回答し、どうしても分からないことには分からないと言う勇気も大事だ。適当に回答して墓穴を掘ってしまうこともある。

9.内定と意思決定・現職との退職交渉(11~12周目)

めでたく内定が出た後の流れは、内定通知>意思決定>退職交渉>引き継ぎ>次の会社へ入社となる。

内容通知・意思決定

採用通知

✔︎ 内定連絡は転職エージェント経由で面接日から数日〜1.2週間後(長い場合は1ヶ月)が多い。

いつ内定が出るかについて告知されていない場合は、必ず聞いておこう。

忘れた場合は転職エージェント経由もしくは企業の人事へ10日後位に「もう通知されたかどうか」を聞いてみよう。

✔︎ 転職を考えていることは信頼できる人間にしか絶対に言わないこと

現職の会社関係者や両親など、意思決定を他人に委ねてはいけない。

会社関係者の上司はあなたを何とか引き留めようとするだろうし、同僚だってまだまだ転職経験がなく外の世界を知らない人もたくさんいる。

両親もあなたと同じ歳だったのは25-30年前の話で、今は両親があなたと同じ年齢で仕事していた時代とはかなり違う。転職に対する考え方も時代遅れである場合が多い。

これらの人は身近な存在だが、内定の意思決定を相談してはならない。

自分で答えを出そう。

転職エージェントに相談する分には構わないが、あなたが転職することによって、転職エージェントは企業から100万円単位の報酬をもらっていることを頭に絶対入れて接しよう。バイアスに要注意。

✔︎ 現状(現職)に対する不満だけで会社を辞めようとしていないかもう1度自己チェックを

現状(現職)の問題を解決して、今の会社を辞めないでいる自分がイメージできるだろうか?

今の会社がなんとなく嫌だからという理由だけで転職しようとしていないだろうか?

もう1度慎重になってみよう。

内定が出て嬉しくて前のめりになりがちだが、冷静になって考える時間もできればあった方が良い。

意思決定のポイント

・次の会社でやりたい仕事のイメージが具体的に浮かび上がるか

・自分のウリと言えるもの(市場価値)があるか

・その時の経済状況などから、自分を買ってくれそうな会社があって内定が出た会社は実際そうか

・転職のリスクについて認識しているか

・転職で得るものと失うもののバランスを考えているか

これらのポイントをパスできていれば、転職しても次の会社で上手くやっていけるはずだ。

✔︎ 退職日までの行動計画と目標設定をする(スピードが大事)

内定が出て、その会社に入社の意思を伝えるのはスピードが求められる。

猶予期間は3-5日しかない。

他と比較するため、もう少し猶予が欲しいときは、転職エージェントに相談し交渉してもらおう。ただし、適当な理由をつける必要がある。

転職エージェント

転職(他の企業へ入社)する意思決定が出来たら、現職で残った業務を整理、引き継ぎをして1日でも早く現職を退職できるようにしよう。

現職の退職日から逆算した計画を立てて行動しよう。

また意思決定ができた時点で、いつどこで誰に退職願を渡すかはっきり決めよう。

意外とズルズル言い出せなかったり、退職は意外と過酷でストレスがかかる。

用意周到に計画しよう。

現職との退職交渉と引き継ぎ

✔︎ できれば繁忙期を避け、上司にはできるだけ早めに伝える

流れとしては、「実は...と切り出し~(退職願を出す)~この会社に不満は無いが挑戦したいことがある~これまでの感謝/謝罪~次の会社に○/○から出社する」と強い口調で固い意志(もうあと戻りはできないこと)をPRしよう。

ポイント

その場では上司に聞かれても、転職先の会社名や仕事内容には触れないでおこう。

聞かれても「正式に入社するまでは口外することを禁止されている」と言っておこう。

退職願について

会社によって出すタイミングがまちまちなので事前に会社の規定かマニュアル類を確認しておこう。

もし確認しにくい場合は後からでも良い。

退職願は3つ必要になるケースが多い。

申し出の日付と退職日の日付をはっきり書面に残しエビデンスとなる。

しっかりと退職願と書かれているか、提出日、退職日、宛名、所属名、氏名、退職理由(一身上の都合)、署名、捺印されているかを確認しよう。

✔︎ 上司への退職報告は「御礼」「謝罪」「決意」を繰り返す

切り出し方は上の通りだが、上司から引き留められることもあるだろう。

その際はこれまでの御礼、これから迷惑をかけてしまうことへの謝罪、転職する決意は揺るがないという決意の順で対応しよう。

上司の引き留めが激しいなら、その場は1日考えると言って一旦終わり、翌日に決意は変わらないことを再び伝えよう。

あなたの上司も簡単に了承してしまうと、上司の上司に対して面目が無くなってしまうため、多少は引き留めはあるだろう。


ただし翌日までにはその上司の上司にも話が伝わり、退職へのステップが進むはずだ。

なお、現職の会社とは円満退職でなければならない。ケンカ別れは絶対にダメ。

後で自分がやりにくくなってしまうケースが多々ある。

現在の会社とは、選択肢ともったうえで対等な立場で接しよう。

ポイント

「退職者は有給取得できない」と上司から言われてもそれは間違い。

有給取得は法律上労働者に与えられた権利だ。

✔︎ 会社から引き止められても勘違いしない

あなたが1人抜けた所で会社は特に何も変わらない。

むしろあなた1人居なくなったら潰れてしまうような会社は相当ヤバい会社であり、実際に転職してしまった方がよい。

甘い言葉で引き止められても勘違いしてはいけない。

所詮、人間や会社の根本などすぐに変わらない。期待してはいけない。

中々変わらず不満があるからあなたは転職活動を始めているはずだ。

迷ったときは転職の最初の目的を思い出そう。

転職の軸を思いだそう。今の会社で本当に自分の市場価値が高まるのか?

残念ながらサラリーマンの市場価値と給与は一致せず、実力よりもらいすぎている人が多い。

迷ったら未来の市場価値を選択しよう。

既に成熟している給料が安定会社よりも、給料は低いが未来の市場価値が高くなる方が後々の生涯年収は高くなることもある。
(ここはあなたの転職の軸次第で何を大事にするかによっても変わってくるが...)

転職先の会社に入社する前

契約書

労働契約を入社前に取り交わすことになる。

労働条件をよく確認した上での契約が法律化、義務付けられている。

不明な部分、分からない部分、説明されていないことについては説明を求めよう。

説明があやふやな時、取り決めが複雑な場合は文書化してもらおう。

特に歩合制の給与の場合は疑問を残さないようにしたい。

また転職先の企業の就業規則に目を通し、労働契約書の項目をチェックすることも忘れずに。

今回の第10話では、Webマーケティング転職の流れ・進め方を経験談をもとに解説してきた。

本記事のまとめ

転職活動期間は約3ヶ月程度で、まずは業界研究と自分だけの「転職の軸」を設定することが何より大事になってくる。

・準備ができたら転職エージェントに登録し、初回面談、応募書類(履歴書と職務経歴書)を作成、添削してもらう。

・転職エージェントを通じて求人紹介応募企業選定となる。転職エージェントを上手く活用して転職活動を進めていきたい。

・書類選考を通過すれば、SPI適正検査(ない場合もある)を経て面接へ。

・面接はオンラインで行う場合が多く大体2〜3回行う。

・最終面接では役員社長が面接官

・その後めでたく内定が出れば、意思決定>退職交渉>引き継ぎ>次の会社へ入社となる。

次回からは第2章「応募企業・エージェント」編に入り、実際に転職活動を進めていくあたり、もう少し深掘りした内容を解説する。

第11話は「Webマーケティング業界」についてとなる。

第1章 転職の準備・マインド 完

  • この記事を書いた人

れってぃ係長

33歳男 | 関西在住 | 社会人11年目(法人営業5年〜広報3年〜自社メディア運営4年目) | 自動車業界某大手企業の係長 | 副業でブログメディア2サイト運営中(月間3万PV) | 2021年3〜6月にWebマーケティング職への転職活動に挑戦 | 妻・娘の3人家族 | ウェブ解析士

-1.転職の準備・マインド

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